後付けは面倒?宅配ボックスの設置で知っておくべきポイント5つ
新築で宅配ボックスの設置を検討中の方へおすすめのコラムです。
後付けの注意点や施主支給の落とし穴、壁埋め込み型の断熱リスクなど、失敗しないための5つのポイントを解説。
後悔しないために、新築時の計画がなぜ重要なのか?その理由が分かります。
ネットショッピングの普及に伴い、新築時に宅配ボックスの設置を希望される方が増えています。
しかし、「とりあえず家が建ってから、後で考えればいいか」と後回しにしていると、思わぬ落とし穴にはまることもあります。
今回は、宅配ボックスの種類によるメリット・デメリットや、設置計画で知っておくべき注意点を5つに絞って解説します。
これから外構計画を立てる方は必見の内容です。
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・宅配ボックスには「壁埋め込み」「ポール設置」「据え置き」などの種類があり、それぞれにデザイン性や機能面でのメリット・デメリットが大きく異なる
・便利な「壁埋め込み型」は、壁の断熱材を欠損させる原因になりやすいため、高気密・高断熱な住宅を目指す場合は結露リスクもあり避けたほうが無難
・ネットで購入した商品を施主支給する場合、アンカー強度が不足することがあるため、外構工事が始まる前に住宅会社への相談と確認が必須
・「後付け」は設置場所の制約や、土間コンクリートのハツリ工事などで余計な費用がかさむ場合があるため、新築時の外構計画に最初から盛り込むのがベスト
・サイズの選び方は、普段受け取る荷物の大きさだけでなく、将来的なライフスタイルの変化や、複数個の荷物受け取りに対応できるかも考慮して選定する
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1.ポイント① 宅配ボックスの種類と特徴を知る

宅配ボックスと一口に言っても、設置方法によっていくつかの種類に分かれます。
まずはそれぞれの特徴を把握し、ご自身の敷地条件や生活スタイルに合うタイプを見極めることが大切です。
大きく分けると以下の3つのタイプが主流となっています。
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種類 |
特徴 |
メリット |
デメリット |
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壁埋め込み型 |
住宅の壁や門柱に埋め込むタイプ |
家の中から外に出ずに荷物を取り出せるため、雨の日や寒い日でも快適 |
壁の断熱性能が落ちるリスクがある・施工費がかかる |
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ポール設置型 |
地面にポールを立てて設置するタイプ |
玄関ポーチやアプローチなど、動線に合わせて設置場所を自由に選びやすい |
基礎工事が必要になるため、外構工事の一部として計画が必要 |
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据え置き型 |
玄関先などに置くだけの簡易タイプ |
工事が不要で、比較的安価に導入できる。後からでも設置が容易 |
防犯面に不安が残る場合がある・強風で動く可能性がある |
デザイン性を重視するならば、エクステリア(外構)のデザインと一体化させやすい「ポール設置型」や、造作の門柱に組み込む方法が人気です。
一方で、コストを抑えたい場合や、フレキシブルに置き場所を変えたい方は簡易的な「据え置き型」を選ぶ方もいらっしゃいますが、新築のきれいな外観に対して少し浮いてしまうこともあります。
家の顔となる玄関まわりの印象を左右するため、機能だけでなく見た目のバランスも考慮して選びましょう。
2. ポイント② 高断熱住宅の「壁埋め込み」は要注意

画像引用:株式会社ナスタ
前章で紹介した「壁埋め込み型」について、もう少し詳しく解説します。
家の中からパジャマのままでも荷物が取れるなど、魅力的に感じる方も多いでしょう。
しかし、最近の住宅業界のトレンドである「高気密・高断熱住宅」においてはこのタイプは慎重な検討が必要です。
2-1. 断熱欠損による結露のリスク

住宅の壁には通常、厚みのある断熱材が充填されています。
しかし、壁埋め込み型の宅配ボックスを設置する場合、そのボックスの奥行き分だけ壁をえぐることになります。
つまり、その部分だけ断熱材が入っていない、
あるいは極端に薄くなる「断熱欠損」という状態が生まれます。
断熱材が薄くなった部分は、外気の影響をダイレクトに受けやすくなります。
冬場であれば、宅配ボックスの金属部分や周囲の壁が冷やされ、暖かい室内側の空気が触れることで「結露」が発生する原因になります。
どうしても埋め込み型を採用したい場合は、住宅の内部と接している壁ではなく、玄関の脇などに袖壁を作り、そこに埋め込む方法もあります。
3. ポイント③「施主支給」で失敗しないためのポイント
最近では、インターネットで安くおしゃれな宅配ボックスを購入し、「これを付けてください」と依頼されるケースもあります。
コストダウンにつながる方法ですが、ここにも注意すべきポイントがあります。
それは「固定強度」と「タイミング」の問題です。
3-1. アンカー強度の確認不足

ホームセンターやネット通販で販売されている安価な製品の中には、簡易的な固定方法しか想定されていないものがあります。
しかし、屋外に設置する場合、台風などの強風で飛ばされたり倒れたりしないよう、コンクリートにしっかり固定する必要があります。
お施主様が持ち込んだ製品によっては、想定よりも高い強度のアンカー(固定金具)が必要になるケースがあります。
製品の仕様書を確認し、外構の床材や基礎に対して十分に固定できるかどうかの判断が必要です。
3-2. 外構工事前の事前相談が必須

また、持ち込みを検討する場合は、必ず「外構工事が始まる前」に住宅会社に伝えておくことが大切です。
例えば、玄関ポーチのタイルや土間コンクリートを仕上げてしまった後に「これを付けたい」と言われても、アンカーを打つ場所が確保できないことがあります。
最悪の場合、せっかくきれいに仕上がったコンクリートに穴を開け直すことになり、見た目が悪くなったり、補修費用が発生したりします。
「買ってから考えよう」と思わず、計画段階で製品の仕様書を見せて相談しておきましょう。
4. ポイント④ 後悔しないサイズと機能の大枠の選び方
それでは実際にどの製品を選ぶか、という段階でのポイントをお伝えします。
大は小を兼ねる、と言いますが、宅配ボックスに関してはまさにその通りです。
設置スペースが許す限り、大きめのサイズを選んでおくことをおすすめします。
4-1. ライフスタイルの変化を見越す

普段は小さな荷物しか頼まないという方でも、将来的にオムツや飲料水などの大きな荷物をネットで注文するようになるかもしれません。
また、最近では1日に複数の荷物が届くことも珍しくありません。
一度荷物が入るとロックがかかり、次の荷物が入れられないタイプでは不便を感じることもあります。
最近では複数の荷物受け取りに対応した製品も出ていますので、共働きで留守がちなご家庭には特におすすめです。
4-2. 電源の有無を確認する

画像引用:LIXIL
機能面では、印鑑を自動で押してくれるタイプや、スマホと連動して着荷を知らせてくれる製品もあります。
ただし、電気を使うタイプの場合は、屋外に電源配線をしておく必要があります。
これも建物の電気工事の段階で計画しておかないと、後から配線をするのは大掛かりな工事になってしまいます。
アナログ式(ダイヤル錠など)であれば電源は不要ですが、機能性を求めるなら配線計画もお忘れなく。
5. ポイント⑤ 後付けのリスクと新築時に計画するメリット
最後に、なぜ新築時に一緒に計画すべきなのか、その理由をまとめます。
「予算が厳しいから、外構や宅配ボックスは後回し」と考える方もいらっしゃいますが、トータルコストで見ると割高になることが多いです。
5-1. コンクリートの「ハツリ工事」が無駄になる

後付けでポール建ての宅配ボックスを設置しようとすると、既に打設された土間コンクリートを一度壊す(ハツる)必要があります。
コンクリートに穴を開け、ポールを立て、再度コンクリートを流し込む。
この工程には、解体費や廃材処分費といった、新築時にやっておけばかからなかったはずの費用が上乗せされます。
また、後から継ぎ足したコンクリートは、既存の部分と色味が変わってしまい、見た目にも継ぎ目が目立ってしまいます。
5-2. 住宅ローンに組み込めるメリットも

新築時の契約の中に外構工事や宅配ボックスの費用を組み込んでおけば、低金利の住宅ローンで支払うことができます。
後からリフォームローンを使ったり、手出しの現金で支払ったりするよりも、資金計画としては楽になる場合が多いです。
たかがポスト、たかが宅配ボックスと思わず、家の一部として最初から丁寧に計画することが、結果として満足度の高い家づくりにつながります。
6. まとめ

宅配ボックスは、再配達の手間を減らし、日々の暮らしを快適にする必須アイテムとなりつつあります。
しかし、安易に選んだり設置を後回しにしたりすると、断熱性能を落としたり、余計な出費を招いたりする可能性があります。
今回ご紹介したポイントを参考に、ぜひ新築計画の早い段階で和光地所までご相談ください。
ご家族のライフスタイルに合った最適なプランをご提案させていただきます。
これからのお住まいで、より快適な生活を送ることができる、細部までこだわった新築を一緒に作り上げていきましょう。