将来の出費抑制!新築時に必ず検討すべき外壁と屋根のメンテナンスの実態

新築時に将来の出費まで考えた家づくりをすることで、

後々にかかる費用を抑えることができます。

メンテナンスの代表格である外壁・屋根といった

外まわりの修繕の実態を解説していきます。

家族のライフプランから考える、

同時に注意すべきポイントなども紹介。

 

今回は注文住宅でも建売分譲でも、

新築を購入するとき必ずチェックするべきポイントの1つである

「メンテナンス」について解説します。

特にメンテナンスが必要な外まわり(外壁・屋根)に関するポイントを深堀します。

住んで10年ぐらい経ってから、そんなはずじゃなかった!とならないよう

今回のコラムを参考にしてください。

それでは、今回のコラムの要点からみていきましょう。

 

・外壁と屋根はメンテナンスの代表格となる理由は、紫外線や風雨などで厳しい環境に年中おかれていることと、住宅は雨漏りが大敵であるため

・一般的には外壁の塗り替え周期は10~15年頃、費用としては150~200万円が相場であり、屋根も合わせて手を入れると200万円を超えてくる

・新築を購入する世帯の10年、15年後は子供の教育資金で、ライフプランにおいても家計が厳しい時期と重なりやすい

・どんな高性能住宅も適正にメンテナンスをすることを前提としており、住宅においてメンテナンスフリーはありえない

・和光地所では30年以上塗り替え不要の外壁・屋根を採用しており、メンテナンスをできるだけ長いスパンにする設計でご提案しています

 

1. なぜ外壁と屋根はメンテナンスの代表格なのか?


なぜ外壁と屋根はメンテナンスの代表格なのか?

住宅におけるメンテナンスの中でも、最も優先して考えるべき箇所が「外壁」と「屋根」です。

 

その理由は明確で、これらの部位は年間を通じて紫外線、雨風、雪、塩害、気温差など、自然の影響を最も直接受ける部分だからです。

 

とくに日本は四季がはっきりしており、夏の高温多湿、冬の寒冷・積雪、台風や豪雨といった自然条件の中で外壁と屋根は常に劣化と隣り合わせにあります。

 

こうした外的環境に晒され続けることで、塗膜が剥がれたり、ひび割れが生じたり、コーキング(目地材)が縮んで隙間ができたりします。

 

その劣化が、住宅にとって最大の敵「雨漏り」に直結します。

 

構造材に水分が浸透すると構造躯体の腐食やシロアリの原因となり、住宅全体の寿命を縮めることにつながります。

 

このため、外壁と屋根のメンテナンスは単なる美観維持ではなく、「住宅全体の健康を守るための根本的なケア」なのです。

 

2.外壁・屋根のメンテナンス周期と費用のリアル


外壁・屋根のメンテナンス周期と費用のリアル

次に、外壁と屋根に必要なメンテナンスの具体的なタイミングと費用について見ていきましょう。

 

一般的な住宅で使用されている外壁材は「窯業系(ようぎょうけい)サイディング」が主流であり、これは10~15年ごとの再塗装が推奨されています。

 

塗り替えの費用は施工面積や塗料の種類にもよりますが、おおむね150万円〜200万円前後が相場です。

 

屋根に関しても同様に、スレート系屋根材であれば10年〜15年での塗装、または葺き替え(ふきかえ)が必要になり、これを外壁と同時に行う場合は、総額で200万円を超えるケースが一般的です。

 

このような出費は、生活の中で計画的に積み立てておかなければ突然の痛い出費となり、「こんなにかかるなんて聞いてない!」という後悔にもつながりかねません。

 

そのため、新築購入時には「数十年後のメンテナンス費用」もあらかじめ想定し、それに備えた素材選びが極めて重要になります。

 

2-1. 外壁・屋根素材の種類と耐久性

ここで、少し一般的な外壁材の種類と耐久性について、一覧表で紹介します。

◆外壁材

外壁材

素材の説明

メンテナンス周期

窯業系サイディング

(ようぎょうけい)

・住宅で最も多く採用

・コストを抑えやすい

10年〜15年ごと

金属系サイディング

(ガルバリウム鋼板)

・耐久性が比較的高い

・軽量で耐久性との相性がよい

15年〜20年ごと

タイル外壁

・初期コストが高い

・30年以上塗装不要のケースも

・落下や破損リスクはある

・重量があり、耐震性を上げる必要あり

20~30年

※目地の処理等




 ◆屋根材

屋根材

素材の説明

メンテナンス周期

スレート

(コロニアル)

・住宅で最も多く採用

・コストを抑えやすい

・軽量で施工しやすく耐震との相性が良い

10年〜15年ごと

金属屋根

(ガルバリウム鋼板)

・耐久性が比較的高い

・軽量で耐久性との相性がよい

15年〜20年ごと

陶器瓦

・初期コストが高い

・耐久性が高い

・重量があり、地震でのリスクあり

 (耐震性に配慮が必要)

50年以上

※ズレ等の補修は必要

 

3. 教育資金のピークとメンテナンス時期が重なるという現実


 教育資金のピークとメンテナンス時期が重なるという現実

外壁や屋根のメンテナンスが必要になる10年〜15年後というのは、実はライフプランの中でも支出が重なる非常に厳しい時期です。

 

たとえば30代で住宅を購入した家庭では、10年〜15年後には子どもが中学・高校、または大学へと進学するタイミングにあるケースが多いです。

 

この時期は塾や習い事、私立進学費、大学の入学金や学費、さらには一人暮らしの仕送りなど、年間100万〜200万円単位の教育費が家計にのしかかります。

 

こうした状況の中で、住宅の外壁や屋根に200万円前後のメンテナンス費用が加われば、家計のダメージは少なくありません。

 

住宅ローン、学費、メンテナンス費という「三重苦」のような状況に陥るご家庭も少なくないのです。

 

新築時には「いまの予算」だけを見がちですが、「将来の支出ピーク」と「メンテナンス時期」が重なることを事前に想定しておくことが、賢い家づくりの基本です。

 

4. メンテナンスフリーは存在しないが周期を伸ばす選択肢を


 

 

メンテナンスフリーは存在しないが周期を伸ばす選択肢を

 

ここで大前提として理解しておきたいのは、どんなに高性能な住宅であっても「メンテナンスが一切不要な家(=メンテナンスフリー)」は存在しないという事実です。

 

高気密・高断熱、耐震性能、最新設備など、どれだけ最新技術を取り入れていても、外壁と屋根のメンテナンスは必ず必要です。これは自然環境と共に生きる住宅の宿命とも言えます。

 

しかしながら、「メンテナンスの周期をできるだけ長くする」という考え方は現実的であり、実際にそうした設計を行う住宅会社も増えています。

 

その中でも、和光地所では30年以上塗り替え不要の外壁・屋根材を採用しており、初期の建築段階から長期的な維持管理を前提にした設計を行っています。

 

例えば、タイル外壁や高耐久金属パネル、ガルバリウム鋼板屋根などを採用し、コーキングも耐候性の高い材料で仕上げることで、将来的なメンテナンスコストを大幅に削減できます。

 

「どうせ10年後に直すのだから安く済ませよう」ではなく、「最初から適度に良いものを選んで、長く安心して暮らす」ことこそが、真に賢い選択だと言えるのです。

 

4-1.イニシャルコストや耐震性とのバランスも考慮すべき

イニシャルコストや耐震性とのバランスも考慮すべき

ただし、注意点としてあげられるポイントは、どんな素材もメンテナンスをすることが前提となるため、必要以上の選択をしないことです。

 

例えば、外壁の素材の中で単純にメンテナンス不要にもっとも近い素材はタイル外壁です。

 

素材の違いだけを見ると、タイル外壁を採用している住宅会社を選びたくなるものですが、コストも最上級になってきます。

 

さらにタイル外壁も、下地材の継ぎ目などでメンテナンスが発生する可能性があり、結局は足場を組んでメンテナンスをする必要性が出てくる可能性が高いです。

 

さらに、タイル外壁は高耐久ではあるものの重量が相当重く、耐震性への影響も大きい側面があり、素材だけの比較で決めると失敗につながりかねません。

 

5. まとめ:最初の判断が、10年後・20年後の家計を守る


まとめ

外壁と屋根のメンテナンスは、紫外線や風雨などの厳しい自然環境に常にさらされているため、住宅の中でも最も劣化しやすい部分です。

 

しかも、劣化を放置すれば雨漏りという致命的なトラブルにつながるリスクもあります。

 

塗り替え周期は10〜15年、費用は200万円を超えることも珍しくなく、これは子どもの教育資金と重なる時期でもあります。

 

新築時には見えにくいこれらの将来コストをしっかりと理解し、住宅会社と建材を選ぶことが将来の安心に直結します。

 

和光地所では、「メンテナンスコストを最小限にする家づくり」を標準的な仕様としてご提案しており、30年間メンテナンスが不要な外装材を採用しています。

 

10年後、20年後に「選んでよかった」と実感できる住まいを目指しており、気になった方は、ぜひお気軽にイベントやモデルハウス・ショールームにご見学へお越しください。