アーキスタイル(猫とともに暮らす家)

Archi Style 猫とともに暮らす家

設計士とつくる、新しい暮らし

Archi Style

 

設計士が込めた想い

Archi Style第1弾では、プライベートと仕事が住宅内で混在する職住融合の空間の中で、安らぎを感じられる「平屋」を提案させて頂きました。

 Archi Style第2弾では、猫とともに楽しく暮らせる「猫ハウス」がテーマとなります。

少し小さな間口で縦長の敷地に、猫と一緒にどのように暮らしていくのかを想像し、建物を提案します。

その上で、近年注目を浴びている職住融合を各所に取り入れつつ、敷地の特徴を活かしたプランとしました。

家族に猫がいる方、これから猫と一緒に住みたいと考えている方、さらには間口の小さな土地で建築をお考えの方々に対して、この「猫ハウス」が少しでもご参考になればと思います。

 

CONCEPT コンセプト

 

 

家族構成は、ご夫婦様と、お子様1~2名、猫2~3匹を想定しました。

一つ屋根の下、猫たちとどのように暮らしていくかを想像しながら、間取りや内装材、外観を決めていきました。

また、猫と共存する空間と、それぞれのプライベート空間、どちらも大切にしたプラン作りをしております。

随所に遊び心のあるポイントを取り入れています。
前半に間取り図、そして後半は3つのコンセプトをパースとともに紹介します。

 

PLAN プラン

< 1F >

 

Point ① 玄関手洗い
外出先から帰宅した際には、やはり手洗いを先にしておきたいものです。玄関ホールに手洗い場を設けることで、宅内に雑菌やウイルスを侵入させるリスクが減ります。

Point ② 洋室
2つの洋室は南配置として、外にウッドデッキを設けました。心地よい日の光と風を感じることが出来ます。

Point ③ 外構プラン
外構は、ベージュやブラウンなどのアースカラーに統一しています。また、書斎前に樹木を植えることで外観の色合いが良くなり、同時に室内での気分転換にもなります。
建物正面には割栗石(わりぐりいし)と砂利を敷いて、駐車スペースと建物を空間的に連続させて自然な配置としています。

玄関前のスリットは、外壁に使用するチーク色のスクリーンに合わせ、縦格子に組み統一感を出しています。

 

 

Point ④ 外壁プラン
外壁は上下で異なる素材を使用し、変化をつけています。
下部は白のガルバリウム鋼板、上部は砂調の塗り壁を使用しています。

外壁は、2階部分を正面にふかす(仕上面を前に出す)ことで、壁に厚みを持たせ、より立体感を際立たせます。

 

< 2F >

 

Point ⑤ キッチン回り
キッチンは天板の奥行きが広いフラット対面型を採用しています。キッチンをカウンター代わりに使用できます。
また、キッチンの奥にはパントリーがあるので、食料などの備蓄にも困りません。

Point ⑥ 化粧柱
階段を上がった先は腰壁と化粧柱にしているので開放感があります。LDKのアクセントとして良く目立ちますね。

Point ⑦ 大開口の窓
南面の最も日当たりの良い場所には、大開口の窓があります。キッチンに立っていても、窓から景色を楽しむことが出来ます。

Point ⑧ 1.5坪の洗面脱衣室
水まわりは様々な生活用品や衣類などが集まります。大容量の収納棚や大きなカウンターの洗面台が収納力を高めます。そして室内干しやアイロンがけにも対応できる、広々とした部屋となっています。

 

< 敷地・建物の情報 >

延べ床面積 : 101.86㎡ 
建築面積  : 53.83㎡
想定敷地  : 120㎡北道路

 

Concept's Perth コンセプトパース

 

  CONCEPT 1
みんなが集まる2階リビング

 

 

この建物では、2階にリビングを設けました。
リビング部分は少し床を上げてあります。リビングとダイニング・キッチンを、この小上がりと正面の棚で空間を分けています。

ダイニングテーブルの後ろには、ワークスペースがあります。
在宅ワークの他にも、お子様の勉強を料理の合間に見ることもできるので、とても安心ですね!

「リビングはぼくのお気に入りだニャ」

 

 

CONCEPT 2
猫たちの遊び場所

 

 

リビングの壁面には、猫たちが遊べるシェルフを設けました。
棚の一部には上下に猫たちが移動できる穴もあるので、自由自在に動き回れます。

また、シェルフ前には小上がりを利用した腰掛けスペースがあります。本を読みながら猫たちと穏やかな時間を過ごせます。

パース正面の壁には、猫たちの階段を付けました。
高いところが大好きな猫たちにとって、楽しい遊び場になると思います。

「ご主人、ぼくといっしょに遊ぶニャ!」

 

 

CONCEPT 3
猫と人のプライベート

 

 

主寝室や洋室などプライベートを確保したい場所は、「猫動線」と明確に空間を分けています。

主寝室では、赤みがかったチェリー柄の内装建材をベースに空間をナチュラルテイストに統一しています。
寝室と奥の書斎は全面ガラスの2枚引戸を使い、寝室の採光も確保します。また書斎の床は小上がりにし、意識的に空間を分けて作業時の集中力を高めます。

照明は、寝室に空間を照らすブラケットライトを採用し、書斎に作業面を照らす手元灯を採用しました。
様々なシーンに合わせて、必要な明かりを計画しています。

 

「今日は特別に入れてもらえたニャ!」

 

 

 

もちろん、人だけでなく、猫たちのプライベート空間も確保しています。

例えば、猫たちがトイレをするときは、誰にも見られたくないという習性があります。そこで階段下のスペースに猫専用のトイレを設けました。
掃除がしやすくトイレの砂が廊下に出てこないよう、トイレの床は1階フロア面から少し下げてモルタル仕上としました。

「トイレ、トイレニャ・・・」

 

アーキスタイル第2弾『猫とともに暮らす家』、いかがでしたでしょうか?

もし何か1つでもご興味を持って頂けましたら、是非お気軽にご連絡いただければと思います!
いつでもお待ちしております!

 

参考 想定仕上げ

床材:無垢ヒノキ + クリアオイル仕上げ
猫が滑りにくいように無垢材を想定しました。
ヒノキは白木なので、クリアオイルを使用すれば経年変化を楽しんでいただけます。

内装建材・棚・デスク:チェリー柄
室内の木部は全てチェリー柄に合わせてあります。
赤みがかった木柄が白系クロスとの色合いと美しく対比します。

壁:ペット対応の高耐久クロス・砂調塗り壁
猫たちが集まりやすい1階の猫トイレや、2階のシェルフ横の壁仕上には、ひっかき傷にも強い高耐久クロスを使用します。
全体のクロス自体は石調のもので仕上げ、自然の風合いで空間に馴染みます。
TVの背面壁にアクセントとして砂調の塗り壁を用いることで、間接照明の柔らかな明かりがより広がります。

植栽:ソヨゴ・タマリュウ
建物正面が北面ですので、日陰に比較的強いとされる植栽を配置しました。特にソヨゴは、秋になると赤い実が成り外構全体が引き締まります。

屋根:ガルバリウム鋼板
北側の建物正面に高さの威圧感をなるべく与えないように、緩い勾配が可能なガルバリウム鋼板を採用しました。